退職金1300万円を株に突っ込んだ結果→80万円になった理由

お金の知識

ネットを見ていたらメシウマ・・・ではなく不幸な記事が。

退職金で株やって無事死亡って、昔からよく聞く話ですが、どうして起こってしまうんでしょうか。多くの人は自分はそんな馬鹿なことはしないと思いそうですが、投資で数千万円を失った自分には他人事とは思えないのです。

経験したくない話ではありますが、経験者として理由を考えてみました。投資初心者には参考になるのではないかと思います。

では、どんな話なのか見ていきましょう。

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退職金1300万円を株に突っ込んだ結果→80万円に

記事はマネー現代さんです。

2500万円の退職金を株式投資で「消滅」させた、82歳男性の「悲惨な老後」

既にタイトルがヤバいですね。記事の流れと合わせて、自分の経験も交えてこういうことなんじゃないかというのを考えてみました。

最初に住宅ローンを返済したのは良い判断

タイトルを見ると、2500万円を吹っ飛ばしたように読めるのですが、実際にはそうではありません。まずは1200万円を使い住宅ローンを完済しています。

これは賢明な判断ですよね。自分だったら2500万円全部突っ込んでたかも・・・。やっぱり30年ほどコツコツと勤め上げただけのことはあります。というかそもそも退職金で2500円は凄いですね。自分の勤め先だとそんなにもらえないです・・・。

はい、まぁ本題はここからです。

残り1300万円であこがれの株式投資にチャレンジ

手元に1300万円もの大金が残った筒井さんは、早速以前あこがれていた株式投資に手を伸ばします。
~中略~
最初に購入したのは日本航空(JAL)の株300万円分です。その後もかつての同業他社である鹿島建設の株や雪印食品の株、医療製品の開発を行っているメディネットなどの中小企業株を購入。さらには多額の株式投資ができる「信用取引」に夢中になりました。

引用:マネー現代

いきなり超展開です。

別にあこがれるのは良いと思うのですが、いきなり300万円を投入してさらに信用取引とは痺れますね。最初に住宅ローンの返済をした冷静さはどこへ・・・。

この行動、普通の人は「こいつは馬鹿なのか?」と考えるのかしもれません。残り全部使うのかよ!って感じですしね。

が、実際普通の人が1000万円とか持ってしまうと「俺もちょっとした金持ちか?」と勘違いして投資などそれっぽいことをやりたくなってしまうものなのです。実際やるかどうかは別として、人間はそういうものだと思います。細かいこととか関係ないです、金持ち気分だから。でも本当の金持ちは若い頃から色々経験してるんです、知らんけど。

じゃあやっぱり若いうちから株やった方が免疫がついて良いのかも??

残念ですがそれはあまり関係ないと思います。

自分は若いうちから株をやって5000万円失ったので。

そう、もともとの人間性の問題で、年齢はあんまり関係ないんじゃないかと思います。大金を手にすると調子に乗ってしまうタイプだったというだけの話なのです。そんな馬鹿なやついないだろう・・・と思うでしょうが、いるんですよここに。

最初は儲かって簡単に1700万円に!

どこかで聞いたような話ですが、最初は調子が良く1700万になったようですね。

経験者はもう分かりますね、これは破滅の第一歩です。

みなさん勘違いしてるんですが、素人でもけっこう儲かるものなんですよ。むしろプロより素人の方が儲かるときもあるくらいなんです。でもずっとは儲からない。でもやめられない。これが恐ろしいところですね。

俺なら取り返せる!

「まだ取り返せる」と考えた筒井さんはなんとか保証金を用意して、株取引を続けます。しかし1700万円相当まで膨れ上がっていた資産は大ダメージを受けており、取り返そうと思って借りては株が下落、保証金を積んでまた借りては下落……の繰り返し。1000万円、500万円…と元手は減っていきました。

引用:マネー現代

これもどこかで聞いたような話・・・。

二歩目ですね。最初に儲かってるから変に自身がついちゃってるんですよね。だから引くに引けない。取り返せそうと思っても取り返せないまさに泥沼。

でも気持ちは痛いほどはよく分かる。難しい投資をやって自分は1200万円→1700万円に増やしたんだから才能があるはずだ!その俺が負けるはずがない!こう思ってしまうんですよね。

でも現実は全然取り戻せない・・・。

これにはちゃんと理由があって、損したお金を取り返すためには損した2倍稼がないといけないんです。これが本当に辛い。完全に罠。

例えば1000万円→500万円に損した場合は、半分になったので50%マイナスです。

でも、500万円から50%プラスだと750万円にしか戻らない。1000万円に戻すには100%プラスを狙う必要があります。

なので、この時点で選ばれし者しか勝てません。

トドメのJALの破綻

そうこうしているうちに、最初に買ったJALが経営破綻して300万円の株が紙くずになったようです。

これは運の悪さもあるのですが、当時の記憶を思い出すと、別になんの予兆もなくいきなり紙くずになったわけではなくて、明らかにやばそうな感じに株価が下がり始めてたので、途中で諦めれば少なくとも少しはお金が残ったはずです。いわゆる損切ですね。

記事にも300円が60円になってしまい、その後法的整理が・・・と書いてますから、60万円は残せたはずですね。

が、これが当事者だとできないんですよね。これもよく分かります。

自分で自分の引導を下すのってかなり精神力が必要なんですよ。専門家とか本とかでは「しっかり損切しましょう」とあるのですが、そんなに簡単な話ではないんですよ。

損切りさせたいならそういう気持ちに寄り添ってアドバイスすべきだと思います。勇気を出して損切しましょうとか、そんなもん頭では分かってるんですよ。

本当に「あこがれ」だったのか?

というわけで、退職金の残りの1300万円は80万円になってしまったそうです。

ちょっと株をやってみたかっただけなんです・・・

というところから、気が付けば恐ろしい事になってしまいましたね。

ここからは想像ですが・・・。

退職して仕事がなくなると家庭での地位も下がりますし、最後に一花咲かせてやろうという気持ちもあったんじゃないかなと思うんですよ。退職金で2500万円ももらえる会社なら普通に暮らしていけば全然余裕だったわけじゃないですか、きっと。

そう考えると、引退した後にどうするかってけっこう大切ですよね。自分もたぶん退職金とか即効で全ツッパする可能性が高いので、そうならないように対策しておかないとな・・・と思っています。

昔書いた法則が的中してしまった

この話、実は自分が書いた法則の一部を見事にやってくれてます。本当にもう絵にかいたような失敗例です。ただ、現実にあり得る話なので実は笑えません。

ただしあくまで一部です。投資で損する法則はまだまだたくさんあります。

もしこれから投資を始める方がいたら、是非こちらの参考にしてほしいです。

自分は5000万円消滅させてるので儲けるのは下手ですが、損するのは得意です。是非反面教師にしてもらえればと思います・・・。

おわりに

シンNISAも盛り上がっているので、当面はこの手の話題は事欠かなそうですね。ただ、この話はけっこう昔のことなので、インデックス投資全盛の現在ではこんな馬鹿なことにはならないかもしれません。

まぁこの手の記事は架空のお話の場合もありますからね。むしろ架空の方が良いですよ。こんな辛い思いをする人なんて少ない方が良いですから。

というか、よくよく考えたら自分も5000万円消滅させてるのでこういった記事の当事者になれそうだよな・・・と思い、やはり他人毎じゃないなと感じたのでした。

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