ここ最近のモバイル業界では、安倍首相が携帯電話の通信料を値下げするよう発言したことが注目されていますね。
ユーザーからすると安いにこしたことはないのですが、そう簡単には上手くいかないのだろうと思います。今では格安スマホという選択肢もあるので前よりはマシですが・・・。
ちなみに、安倍首相の発言とは関係ないと思いますが、その一週間くらい前に大手三社が新プランを発表しています。
こちらはいわゆる通話定額プランの安いバージョンです。
確かにあんまり電話しない人にとっては通話定額が強制というのは困るので、これは良い事だと思います。
どんな利用者にオススメなのかを見ていきましょう。
目次
カケホーダイライトとは
カケホーダイライトとは、携帯電話会社であるドコモが提供しているサービスの1つです。
昨年から携帯電話各社では通話し放題のサービスを開始していましたが、ドコモの場合はこれをカケホーダイと呼んでいます。2年契約で月々2700円です。
カケホーダイは文字通り何回でも何時間でも無料で電話し放題ですが、今回のカケホーダイライトは5分以内の通話のみ無料という料金プランになっています。
5分以内という制約がある代わりに、2年契約で月々1700円と料金は安くなっています。
単純に考えると、あんまり通話をしない人にとっては値下げになるってことです。
カケホーダイライトの注意点
値下げというのは素直に喜びたいところですが、もちろん注意点もあります。
データプランの選択に縛りがある
このカケホーダイライトは、「データSパック」「シェアパック10」という最も安いデータプランが使えないのです。
どういうことかというと・・・
現在ドコモのスマホを一人で使っている人は、下記の契約が多いと思います(実際にはここから月々サポートなど各種割引がある場合が多いです)。
- カケホーダイ:2700円
- データSパック(2GB):3500円
- SPモード:300円
これで合計6500円になります。
こうした人達の中であんまり通話をしない人は今回のカケホーダイライトに変更したいですよね。
- カケホーダイライト:1700円
- データSパック(2GB):3500円
- SPモード:300円
これで5500円になると嬉しいはずです。
しかし・・・カケホーダイライト&データSパックの組み合わせは契約できないのです。
じゃぁどうなるのかというと・・・
- カケホーダイライト:1700円
- データSパック(5GB):5000円
- SPモード:300円
これで7000円というのが最安の組み合わせになります。
通話は5分以内で、データ通信料は+3GBになって、料金は+500円
こういうサービスになるってことです。
2700円から1700円に下がると言っても、単に料金が安くなるってわけではないので注意が必要です。
一部の割引キャンペーンが減額される
さらにもう1つあります。
それは、「U25応援割」「シニアはじめてスマホ割」「光スマホ割」という各種割引キャンペーンの割引額が減るということです。
1つ目の「U25応援割」は毎月500円割引&1GB追加が受けられるのですが、この500円割引が消滅します。
2つ目の「シニア初めてスマホ割」は毎月1520円の割引が受けられるのですが、毎月850円の割引に減額されます。
3つ目の「光スマホ割」は毎月1350円の割引が受けられるのですが、毎月350円の割引に減額されます。
カケホーダイライトにすると料金は下がるのですが、こうした割引キャンペーンが減額されてしまうので結局あんまりお得ではない結果になってしまうこともあります。
この辺も注意した方が良いポイントです。
カケホーダイライトでお得になるのはどんな人?
じゃあどんな人がお得になるのでしょうか。
通話はほとんどしないがデータ通信は大量にしている人
まずは通話はしないけどネットしまくりの人です。
注意点の例でも挙げたとおり、データSパックは使えませんがデータMパックやデータLパックはカケホーダイライトを使うことができます。
このため、例えば下記のような契約の人の場合はカケホーダイライトにするとお得です。
- カケホーダイ:2700円
- データLパック(8GB):6700円
- SPモード:300円
合計で9700円になります。
これをカケホーダイライトへ変更すると・・・
- カケホーダイライト:1700円
- データLパック(8GB):6700円
- SPモード:300円
合計で8700円になります。
通話定額は5分以内になってしまいますが、月々1000円安くなるってことですね。
家族4人でドコモを使っているが家族以外の通話はほとんどしない人
続いて家族でドコモを使っている場合を見てみましょうか。
下記のようなモデルケースで考えてみます。両親と子供二人のイメージです。
- カケホーダイ:2700円×4
- SPモード:300円×4
- シェアパック15(15GB):12500円
- シェアオプション:500円×3
- U25応援割 -500円×2
合計で25000円です。
これを全員カケホーダイライトに変えると・・・
- カケホーダイライト:1700円×4
- SPモード:300円×4
- シェアパック15(15GB):12500円
- シェアオプション:500円×3
合計で22000円です。
家族全員で3000円も安くなりました。
格安スマホと比較してみる
それでは最後に流行の格安スマホ(格安SIM)と比較してみましょう。
5分以内の通話無料ということで、格安スマホ側も「もしもシークス」で比べてみます。iPhoneも売ってますし大手スマホと遜色はありません。
「もしもシークス」は3つの料金プランがありますが、5分以内の通話が月30回まで無料のプランが「あんしんコース」です。
この「あんしんコース」を使う場合で考えてみます。
通話はほとんどしないがデータ通信は大量にしている人
この場合は1人なのでこうなります。
- あんしんコース:2980円
- (データ通信7GB):上記に含む
合計で2980円です。
ドコモのカケホーダイライトの場合は、5分以内の通話無料でデータ通信5GBで7000円でしたね。
つまり、「もしもシークス」の方が毎月4000円も安くなります。
家族4人でドコモを使っているが家族以外の通話はほとんどしない人
この場合は4む人なのでこうなります。
- あんしんコース:2980円×4
- (データ通信7GB):上記に含む×4
合計で11920円です。
ドコモのカケホーダイライトの場合は、5分以内の通話無料でデータ通信量15GBで22000円でしたね。
つまり、「もしもシークス」の方が毎月10080円も安くなる上にデータ通信量も13GB多いです。
カケホーダイライトがおすすめな人はいない・・・?!
ということで、色々比べてみました。
結論からいくと、カケホーダイライトを有効に使えるような「あまり電話はしない人」であれば格安スマホにした方が節約できるということです。
また、定期的に何時間も電話するような人は格安スマホでもカケホーダイライトでもなく、カケホーダイにするべきです。
つまり、カケホーダイライトはかなり中途半端なサービスであると言えます。
もう諦めて格安スマホにするしかないのでは・・・
今月からドコモやKDDIやソフトバンクといった大手通信会社はカケホーダイライトに相当するプランを横並びで開始しています。
しかし、いずれもお得なんだかお得じゃないんだか微妙なプランです。結局のところ格安スマホとは料金が違いすぎますし、ガツンと競争力のあるようなサービスになっていないんですよね。
一方で、ドコモやKDDIやソフトバンクといった大手通信会社はもの凄く利益を上げているんです。
そりゃ会社なので儲けるのが目的なのですが、そうは言っても儲かっているなら適度に値下げもしてほしいなぁというのが庶民の言い分ですよね。
「最大通信速度が速くなりました!」とか宣伝してますが、あくまで最大なので日常的な通信速度なんてたいして速くないですし、そんなことにお金使うなら料金下げろよ・・・と言いたくなります。
もっともっと乗り換える人が増えないと改善はされないんでしょうね。
今回紹介した「もしもシークス」はドコモの回線を使っているので品質は保証済みですし、通話もある程度は無料ですし、iPhoneも取り扱っています。
さっき書いた通り、乗り換えるだけで毎月1万円もお得になりますので、是非検討してみてください。
なーんて言っても、まだまだ多くの人がドコモなどで契約しているので、会社は儲かるってことなんでしょうね。
そう考えると上手く経営してるってことなんだと思います。
まとめ
それではまとめです。
- カケホーダイライトは5分以内の通話のみ無料で月々1700円
- データプランの組み合わせに縛りがあるので注意
- 一部の割引キャンペーンが使えなくなるので注意
- 通話はしないがデータ通信が多い人にはお得
- 格安スマホと比べると圧倒的に高い
- 通話メインならカケホーダイ、データメインなら格安スマホにしよう
安倍首相の発言通り、もっともっと安くなってくれることを祈ります。