まだまだ寒い日が続いていますが、暦の上ではそろそろ3月になりますね。
3月というとようやく春になってきたイメージがあります。
春と言えば入学や入社のイベントです。
今回は、新入社員の方へ向けて保険の入り方を書いてみます。
新卒で会社員になりました!(独身)って人向けの内容になります。
興味のある方は、「保険会社社員の考える正しい保険の使い方」も合わせてお読みください。
会社員の権利を知ろう
会社員になるということは、単に仕事をして給料がもらえるというだけではありません。
日本はわりと恵まれている国なので、会社員になったみなさんは既に様々な権利を持っています。
ここでは分かりやすく年金でいきましょうか。
会社員になったみなさんは、厚生年金に入ることになります(バイトでも入れないことはないですが)。
これまでは国民年金を払っていた人も多いかもしれませんが、厚生年金になるともらえる額が3倍くらいになります(納めた年金により増減アリ)。
しかも、納めるお金は半額分は会社が払ってくれます。
また、事故や病気で障害が残った場合にもらえる障害年金が増えたり、死亡した時に家族へ払われる遺族年金が増えたり色々なメリットがあるのです。
これだけでも圧倒的に色々なサービスを受ける権利を持てるということです。
ちなみに、テレビなどで事あるごとに「年金生活なんで苦しい・・・」と言うインタビューなどが流れますが、厚生年金に入っていた場合は妻が専業主婦でも毎月30万円くらい年金がもらえます。
国民年金だと夫婦合わせて10万円強なので、会社員になるということの大きさがよく分かりますね。
コツコツ真面目に働くって重要なんです。
会社の福利厚生を確認しよう
まず初めにやることは、会社の福利厚生の確認です。
福利厚生と言うと、住宅費用の補助とか、持ち株会とかホテルに安く泊まれるというようなサービスを想像する人が多いと思います。最近だと育休が長いとかね。
ここで確認したいのは、もしもの時にどのくらいのお金が出るのかです。
これは就活の時のパンフレットなどにはのってこないと思いますが、会社の福利厚生が書いてある冊子などには書いてあるはずです。最近は社内LAN内のポータルサイトなんかに掲載されていることも多いでしょう。
例えば、会社へ行く途中や業務中に死亡した場合はお金がでるというのは聞いたことがあると思います。
これは、通勤途上や業務上の災害・疾病であれば労働者災害補償保険の対象となり、健康保険よりも手厚い補償が受けられるという仕組みです。ようは労災です。
これに加えて、会社として独自の福利厚生制度として遺族弔慰金などの上乗せ給付が受けられることがあります。
「死亡退職金」「弔慰金」「傷病見舞金」「災害見舞金」なんていう色んな名前で用意されていると思いますが、平たく言えば「死亡したら100万円をあげます」というような制度です。
ここでのポイントは、「業務外であってもお金を払います」というところです。
つまり、家で急死した場合でも遊びに行って事故で死亡した場合でも払ってくれるのです。
これは怪我や病気でも同じです。
どんな条件の時にどのくらいのお金がもらえるのかをチェックしましょう。
死亡保険はまだ不要
葬儀費用は200万、お墓代は200万
そんな数字が独り歩きしているせいか・・・
「社会人になったらお守り代わりに死亡保険に入りましょう」
とか
「せめて葬式代くらいは自分で出しましょう」
などという意味不明な理論をふりかざしてくる輩がいます。これは保険の代理店などでも同じです。
確かに先の金額は間違いではないのですが、だからと言って保険が必要かと言うとそうではありません。
落ち着いて考えてみましょう。
あなたが死んだ時に金銭的に困る人はいるのですか?
仮に死んだ場合でイメージすればすぐ分かることです。まずは親御さんがお葬式の準備をする可能性が高いですよね。これにはお金がかかります。
てことはやはり保険が必要?!
ちょっと待ってください。
本当に葬式代レベルでお金の面で困りそうですか?大抵の場合は葬式代くらいは払うことはできるはずです。仮に簡単な葬儀もできない経済状態なのであれば、保険に入るのではなく親へ仕送りする方が先ですよ。
独身のうちはあなたが死んでも金銭的に誰かが困る可能性は極めて低いです。
そもそも死亡する可能性自体も極めて低いわけですし、何千万円というお金が必要になるわけではないので、保険で対応する必要はありません。
しばらくは死亡保険に入る必要はないでしょう。
会社から見舞金がでるような人はなおさら不要です。
医療保険もまだ不要
それでは医療保険はどうでしょうか。
入院などをした場合はそれなりのお金がかかりますよね。
死亡保険に関しては、最悪死んじゃったら自分にはもう関係ないので気にしなくてもいいですが、病気やケガは自分がまだ生きてるので不安はあります。
危ないのは1年半を越える入院や療養
会社員が致命的なダメージを受けるのは、病気やケガなどで長期にわたって仕事ができなくなり給料が止まることです。ここで言う長期と言うのは、1年半以上にわたる期間になります。
何故1年半以上なのかというと・・・
そもそも、1週間や2週間程度なら有給休暇を消化して凌げるはずです。さらに、会社によっては万一の時のための長期休暇制度が用意されている場合もあります(福利厚生を確認しましょう)。
また、仮に病気やケガで長い期間働けなくなっても、1年半の間は傷病手当金をもらえるのです。
傷病手当金というのは、病気やケガのため仕事を休み、その間給与等が支払われない(または減額された)とき、生活費を保障するために給付される保険給付です。
これは健康保険についているものなので、誰でも受けることができる権利です。
ようするに、1年半くらいなら入院してもお金は入ってくるということです。
お金さえ継続的に入ってくる状態であれば、大きな問題はありません。
医療費自体もそんなにかからない
それでも手術をしたり入院が長くなればお金はかかってきます。
ただ、日本の健康保険には高額療養費制度というものが用意されています。高額療養費制度とは、公的医療保険における制度の一つで、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、月に一定の金額を超えた場合に、その超えた金額を返してくれる制度です。
だいたい月に10万円を越えた分は戻ってきます。
もちろん、あくまで医療費に対するお金なので、例えば病院の中でテレビを見る時のお金とか、お菓子をベルお金とか、お見舞いに来た人の交通費とかそういうものには適用されません。
ただそれでも、1年半は普通に収入があるのでたいした問題ではないでしょう。
1年半を超える入院や療養って医療保険でカバーできるの?
ということで、1年半以内の話であればお金も入ってくるしなんとかなるのは分かったと思います。
ただ、1つだけ解決しない問題があります。
1年半以上の入院や療養だった時にどうしましょう?
ここは保険に入ることを検討しなければなりません。
巷の医療保険はどんな補償になっているのでしょうか。
「入院初日からお金がもらえます!」
とか
「最大60日の入院までお金がでます!」
なんて宣伝を見たことがあるかと思います。
そうです。
「最大5年間は家にいてもお金が出ます!」
なんて都合の良い医療保険はないのです。
そもそも、1年半はお金が入ってくるのに、たかだか60日程度のために余計な保険に入る必要はないのです。しかも、退院した後も仕事ができなくて自宅療養だった場合はお金はおりません。
まだ独身のあなたは他にお金が必要な人がいるわけではないので、自分の事だけ考えればよいのですから、無理に医療保険に入る必要はないのです。
しばらくは医療保険に入る必要はないでしょう。
そんなことをするくらいなら、毎年人間ドックにでも行って難病の早期発見を心掛けた方が結果的に医療費は安くなります。
1年半以上の入院や療養は諦めるしかない?
医療保険がダメなのであれば、もう長期間仕事ができない場合は諦めるしかないのでしょうか?
一応そういう時に入る保険があります。
ただ、これらの保険はまだ独身の新入社員には必要のないものです。
そのためここでは詳しくは解説しませんが、気になるようであれば会社の人事部や福利厚生課に「GLTDはあるのか?」と聞いてみてください。福利厚生の冊子に書いてある場合もあります。それなりの規模の会社であれば年に1回募集があるはずです。
GLTDという保険は、長期間働けなくなった時に定年までお金がもらえる保険です。20年でも30年でもずっともらえます。会社のような団体でまとめて入る保険なので保険料もとても安いです(なので宣伝はしてないです)。
個人で入れる保険でもこうした商品はあるのですが、個人で入る商品だと保険料がとても高いのでそこまではお勧めしません(3倍~5倍くらい払うことになります)。
それでも保険がないと不安な人へ
万一の時に備えておきたいという気持ちは誰しもあると思います。
そういう時は、その不安が「具体的な現在の状況に基づくものなのか」それとも「感情的な問題なのか」を考えてみてください。わけもわからず保険を契約してはいけません。
例えば、「独身だか妹の大学の学費を4年間払う必要がある」というのは何らかの対策が必要になりますよね。「営業協力で保険に入らないと給与査定に響く」というのもあるかもしれません。一方で、「将来が不安だから保険に入るか迷う」というのは感情の問題です。
【参考】>>保険会社社員の考える正しい保険の使い方
具体的な現在の状況に基づく場合
先の例のように具体的な状況があって保険を検討する必要がある場合には、まずは情報を整理して、何が不足しているのかを確認しましょう。
そのうえで、自分にもしものことがあった時に「どのくらいの期間」「誰が」「どのくらい困るのか」をポイントに対策を考えます。
「独身だか妹の大学の学費を4年間払う必要がある」だった場合は、4年間の間はなんらかの手段でお金を用意する必要があるわけです。
自分が死亡したり働けなくなった時のことを考えると、必要なお金から貯金のお金を除いた金額を用意できる準備が必要ですよね。卒業までなので毎年必要な金額は減っていきますのでそれも計算に入れましょう。
気をつけなければいけないのは、ポイントに合致していないものは切り落とすことです。お金が必要なのは4年間なのに、10年間の保険に入る必要はありません。
もちろん保険の前に頼れるものや使えるものは全部使ってください。
保険を考えるのは最後で良いのです。
感情的な問題である場合
保険に入る理由の大半がこれです。
まずは保険そのものについて知る必要があります。もちろん色んな会社の商品に詳しくなれということではなく、保険が何のためにあるのか、どう使うのかを知るということです。
今はネットでなんでも調べられるので、色々な人の意見を見てみてください。お金に対する価値や考え方は人それぞれですし、人生の対する価値や考え方も人それぞれなので、見解は様々です。
その中でもっとも自分が納得できる内容を信じて判断するのが良いと思います。
僕の場合はこれまで書いている通り「独身のうちは新入社員に保険は不要」と考えていますが、この通り実行した時に不安で夜も眠れなくて病気にでもなってしまったら本末転倒な話です。
逆に自分が本当に納得しての行動であれば、多少の失敗は目をつぶれると僕は思います。
まずは各社の資料を一括請求してみてはどうでしょうか。その上で、ネットで色々と調べると色々なものが見えてくるはずです。すぐにでも行動をしていかないと何も解決しないのですから。
それでも気になる人は無料相談に行きましょう
あれこれ言っても気になるものは気になるんだ!
こういう人もいると思います。
これはむしろ良い事だと思います。お金のことはどれだけ考えても悪いことはありません。逆にこれまであまり考えていなかったのであればなおさらです。
そういう人は、気になる気持ちがあるうちに無料相談に行ってみましょう。
契約しなくても、とにかく話してみることです。色々なことを教えてもらえますし、単純にお金の話をするだけでも勉強になります。
ただ、興味がなくなってしまうと相談なんて面倒なだけです。
気持ちがあるうちに申し込んで話してみてください。
鉄は熱いうちに打て! です。
無料相談なら保険マンモスさんがオススメです。
契約する場合は家の方が良いと思いますが、ただ相談するだけであればカフェ等でも対応してもらえるので気楽にやってみましょう。
まとめ
それではまとめに入ります。
- 新入社員は会社員の権利を調べる
- 会社の福利厚生を調べる
- 死亡保険はまだ不要
- 医療保険もまだ不要
- どうしても必要と思うなら事実を整理する
- それでも気になるなら無料相談に行ってみる
新入社員のみなさんはこれから保険と長い付き合いになります。
上手く保険を使って有意義な人生を送りましょう。